海中アパルトメント終了しました

お知らせが遅くなりましたが、西荻窪ニヒル牛2の展示『海中アパルトメント』は7月30日をもって終了いたしました。
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ニヒル牛は、いわゆる箱貸しのお店なのですが、お店の中に舞台のような、ショーウィンドウのような少し大きめのスペースがあり、そこで随時作家さんの個展や企画展が行われています。

もちろん店内の無数の箱には常設の作品。展示スペースは無数の箱の中のさらに大きな箱、いわば箱の王様みたいな感じでしょうか。

普通、個展でも企画展でも、ギャラリーをまるまる借り切ってすることが多いけれど、ニヒル牛2の展覧会はこの普通より小さなスペースに、世界観がぎゅぎゅっと詰め込まれ、個々の作品が一つの芸術品の欠かせないパーツのようになり、展示全体が一つのBOXアートのような、とても密度の濃いものになっていました。

さらに今回の展示には、目に見える部分以外にも、しっかりとした物語がありました。

この海中アパルトメントは、大蛸の女主人が経営しており、海の住人たちが、やってきては去って行く。

もっとも古くからの住人はいつから住んでいるのかわからない、ウミガメのおじいさん。もはや岩のようにそこにいるので、甲羅の上にはたくさんの生き物たちが住みついていますが、彼はそんなこと気にもとめないで、憂いを含んだ瞳で、静かにそこに佇んでいます。
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このディスプレイは、展示を企画したコヤヒロカさん始め、三人の作家さんが寝る間も惜しんで作り上げたもの。

最初、海中アパルトメントに誘って頂いた時に、コヤさんがノートに鉛筆で描いた展示のラフを見せてくれました。
彼女の正確で繊細な線で描かれた、大蛸やウミガメ。その物語を聞いているだけでわくわくしましたが、その時点ではまだ絵空事であり、ノートに描かれたわくわくする世界は、現実とはあまりにかけ離れているように感じていました。
大蛸が宙に浮いて…えっ、実物大のウミガメ⁈そんなのどうやって作るの?

しかし実際には、ノートのラフ、そして私の想像を遥かに上回るものが出来上がっていました。

ふつうここまでしないよね、っていう段階を遥かに超えてました。

彼女たちは、それぞれが売り物としての自分の作品も出展しており、ディスプレイをもうちょっと手抜きすれば、もっともっとたくさんの作品を作れたはずなのですが、でもやっぱりこのディスプレイがなければ、ここまでお客さんを魅了出来なかったし、口コミで広がらなかっただろうし、よって売り上げもこんなに伸びなかっただろうと思われます。

というか、多分、ディスプレイを用意してるときに誰も元が取れるかとか、売り上げがどうとか気にしてなさそう。
完全に、見た人に新鮮な驚き、感動、喜びを感じて欲しい!!それだけ。

作家が制作を続けていく上で、やっぱり制作資金をどうするかというのは常に頭を悩ませる問題だと思うのですが、制作している時だけは、そういう不安とかいったん全部捨てて、純粋に作りたいものを作るっていうのもまた大切なんですよね。

だからと言って、材料に途方もなくお金使って良いというわけではもちろんなく、彼女たちは知恵と工夫と技術を余すところなく使って、少ない材料の中でやりとげていました。

これ以上なく作り込まれた夢の空間に散りばめられ、作家たちの作品もまた輝きを増しました。

また、これだけの空間を用意してもらって何も感じない作家はいないでしょう。約一ヶ月の間、アパルトメントの住人はどんどん旅立って行きましたが、次々と新たな住人がやってきて、アパルトメントは常に満室状態。いつ行っても楽しい展示となっていました。

私はといえば、7月は展示がいくつも重なっていたのであまり多くの作品を納品出来なかったのですが、海中アパルトメントのTwitterを覗いては、何度歯がゆい思いを感じたことか。

作る人も見る人も魅了し、駆り立てた、本当に素晴らしい展示でした。

明日からは、こちらもファンがたくさんいらっしゃると噂の第7回むし展がはじまるそうです。
世の中にはいろんな趣味嗜好がありますが、虫が大好きな女性が最近、増えているということです。虫なんて…無理!という方も、行って見たら目覚めてしまうかも。
junoは参加してませんが、自分の箱の中でこっそり便乗するかも?

ぜひぜひ行ってみてくださいな^ ^






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by junocchi | 2014-08-01 06:33 | 展示レポート | Comments(0)